ペルー沖縄県人会の旗を持ち、パレードする小波津カリーナさん(中央)=26日午後3時19分、那覇市、岡田玄撮影
「世界のウチナーンチュ大会」が27日、沖縄で始まった。沖縄からの移民やその子孫が5年に一度、親交を深める行事で、今回は28カ国・地域から7千人を超える人がやって来る。彼らは何を求めて沖縄を訪れるのか。
那覇市の国際通りで26日にあった前夜祭のパレード。参加者はそれぞれの国旗を振り、伝統衣装などに身を包んで歩いた。その中に、小波津(こはつ)カリーナさん(30)の姿があった。「みんなが『おかえり』って迎えてくれた。家に帰ってきたみたい」
ペルーの首都リマで生まれ育った4世。子どもの頃、日系人の集まりで日本語を勉強した。そこで会う他の日系人の子との違いが、いつも不思議だった。
小波津さんにとって七夕は墓掃除に行き、お祈りをするものなのに、他の日系人は短冊に願い事を書いた。遊びに来た友だちに「メンソーレー」と言うと、きょとんとされた。
祖母は沖縄の風習や言葉だと説明した。日系人だと思う一方、「自分は何人なんだろう」とも思った。
2007年、沖縄県が費用を負担する県費留学生として琉球大学で1年間学んだ。初めての沖縄なのに、出迎えのあいさつは「おかえり」。見知らぬ人でも、沖縄からの移民の子孫と知ると「南米に親戚がいるよ」「あなたもウチナーンチュだね」と、分け隔てなく接してくれた。
留学中、ペルーから働きに来て…