ラグビーのフランス1部リーグで強豪のトゥーロンに加入したFB五郎丸歩が6日、敵地のリヨン戦で途中出場し、リーグ開幕から10試合目でようやくデビューした。
6―27とリードされた後半16分から出場。自身に得点はなく、チームは13―27で敗れたものの、「できることに集中してやろうと思ったし、その点はできた。素晴らしい選手が多く集まるリーグでプレーできてうれしい」と、新天地での第一歩を喜んだ。
代表戦のためFBハーフペニー(ウェールズ)ら主力が不在で、出場機会が回ってきた。ただ、チームにはスター選手が多く、五郎丸はキッカーとして3番手以降の位置付け。トゥーロンが後半30分すぎにトライを挙げた際、得意のゴールキックは蹴らなかった。
加入前の5月に右肩を痛めて手術。その不安は既にないといい、久々の実戦でも安定したキックや力強いランを見せた。
「世界トップの選手は特別なプレーをするわけではない。自分も当たり前のことを当たり前にできるようになりたい」。レベルアップを期して日本を離れ、困難を承知で挑むリーグ。桜のジャージーで見慣れた背番号15ではなく20を背負う30歳が、新たな一歩を踏み出した。(時事)