上海交通大学上海高級金融学院(SAIF)が国家金融・発展実験室(NIFD)、上海新金融研究院(SFI)と共同で作成した報告書「上海国際金融センターの建設目標と発展の提案」が13日に発表された。それによると、2035年に上海はトップレベルのグローバル金融センターの建設をほぼ完成するという。中国新聞社が伝えた。
この日に行われた2020年上海金融フォーラム並びに「上海国際金融センターの建設目標と発展の提案」報告発表会で、同大学の兼任教授で国際金融家フォーラム名誉主席の屠光紹氏、同実験室の理事長で上海金融・発展実験室の首席専門家兼学術委員会代表の李揚氏が共同で報告書を発表し、その中の具体的な研究成果と発展の提案について、それぞれ詳しい説明を行った。
同報告書によれば、上海国際金融センターの建設はすでに重大な進展を遂げ、目に見える成果を上げた。「国内の大きな循環を主体としつつ、国内と国外の2つの循環が相互に作用し合う」新たな発展局面は、同センター建設に新たな発展の任務を提起した。新たな発展局面の中、同センター建設の長期目標がより一層明確になり、上海は35年までにアジアを牽引し世界に波及し、開放的な現代化された金融市場システムを中核とし、グローバル人民元資産配置センターをシンボルとし、ニューヨーク、ロンドンと肩を並べてともに進むトップレベルのグローバル金融センターをほぼ完成することを目指すという。
同報告書は、「こうした目標が確定したのはグローバル経済・金融構造の変化による必然的な要求であり、中国の総合的経済力の重要な現れであり、上海の世界的都市という機能と位置づけの中核となる内容だ。この長期目標の実現には多方面からの着実な支えが必要であり、これには十分に開放的な金融市場システムと金融機関システムの構築、世界トップレベルの金融インフラシステムフィンテックシステムの構築、世界とマッチングした金融法治監督管理システムと現代化された金融システムリスク予防管理システムの改善、高度に国際化されたビジネス環境と一流の人材チームの形成などが含まれる」と指摘した。
2020年上海金融フォーラムは中国金融情報センター、SFI、上海市普陀区人民政府が共同で主催したもの。会期中、出席者は「改革と開放:2つの循環の下の上海国際金融センター建設」、「新型コロナウイルス感染症の下でのグローバル経済・金融の発展」などのテーマについて意見を戦わせた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月14日