優勝した竹内択
ノルディックスキー・ジャンプは6日、長野・白馬ジャンプ競技場で、男子はSBC杯を兼ねた全日本選手権がラージヒル(HS131メートル)であり、竹内択(北野建設)が1回目に127・5メートルで首位に立ち、2回目に132・5メートルを飛んで242・8点で競り勝った。作山憲斗(同)が2位、44歳の葛西紀明(土屋ホーム)が3位に入った。
女子はSBC杯が行われ、高梨沙羅(クラレ)が130メートル、125・5メートルの大ジャンプをそろえ、255・1点で優勝した。
■竹内、勝因は助走路の滑り
ソチ五輪の団体銅メダリスト、竹内が飛び慣れた地元のジャンプ台で頂点に立った。勝因は助走路の滑りが良くなったことにあるという。夏場は試行錯誤しながら悩んできたが、冬本番を前に安定してきた。「アプローチが悪くなっても直せるようになってきた。ワールドカップでは安定した成績を残したい」。会場にいた生後8カ月の長男の頭を笑顔で優しくなでた。
■高梨、結果より内容
国内の試合では他を寄せつけず、高梨は結果よりも内容を求める。強風が吹きつけ、予定が何度も変更された中で大ジャンプを2回そろえて会場を沸かせた。「1回目はここに来て一番良いジャンプができた。悪条件の中でかなり待って、精神的にいい練習になった」と前向きだ。指導する父の寛也さんも「テイクオフ(踏み切り)のロスが少ない」と及第点を与えた。
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〈男子2位の作山〉 「この悪条件での表彰台は冬に向けて自信になる。安定したジャンプをそろえられている」
〈男子3位の葛西〉 「2回目は高く飛びすぎ、ひざが壊れると思ったのでテレマークを入れなかった。手応えはある」