荷物をまとめ、クラブハウスから出てきた闘莉王
来季サッカーJ2に降格する名古屋の田中マルクス闘莉王(35)の退団が6日決まった。佐々木真一副会長との面談で、来季は選手としては契約しないと告げられた。ボスコ・ジュロブスキー監督(54)の退任も発表された。
ともに佐々木副会長から「クラブを新しくするため」と説明を受けたという。闘莉王は故郷ブラジルでの人脈などを生かしたアドバイザー的な役割を提案されたが「降格ときょうの話で心がズタズタ」と放心。「選手として必要ないんだと。来年やるかどうか決めていなかったけれど、選択肢すら与えてもらえなかったのは悲しい」と話した。GK楢崎正剛(40)と4日に食事した際に「もう1年戦ってくれ」と言われたといい、「心が痛い。この状況をまだ理解できていないところはある。今後どうするか考えたい」と語った。娘と妻をブラジルに残しており、近く帰国する。
8月下旬に就任後、勝率5割の成績を残したジュロブスキー氏は「続けたかったがチームの決定なので仕方ない。もう少し時間があれば違う結果になっていたかもしれない」と話した。(金島淑華)
■新GMは下條氏濃厚
名古屋のゼネラルマネジャー(GM)に、横浜マでチーム統括本部長などを務めた下條佳明氏(62)が就任することが濃厚になった。6日、クラブ幹部の話で分かった。名古屋は今季、クラブOBの小倉隆史氏をGM兼監督に起用したが、8月下旬に成績不振で事実上解任した。下條氏は横浜マの前身の日産自動車サッカー部でプレーし、引退後は横浜マの監督やコーチも歴任した。