愛知県碧南市で1998年、馬氷一男さん(当時45)と里美さん(同36)夫婦を殺害したとして、強盗殺人罪などに問われ、一審・名古屋地裁で死刑を言い渡された堀慶末(よしとも)被告(41)の控訴審判決が8日、名古屋高裁であった。山口裕之裁判長は、一審判決を支持し、控訴を棄却した。
控訴審で検察側は控訴棄却を求め、弁護側は「一審判決に事実誤認があり不当」と主張していた。
一審で弁護側は、里美さん殺害を否認。馬氷さん殺害も強盗致死罪が相当と訴えていたが、一審判決は「犯行を主導した」と認定し、主張をいずれも退けた。一審判決によると、堀被告は98年6月28日夕、共犯の男2人と強盗目的で馬氷さん宅に侵入。同日夜に里美さんを、翌29日未明に馬氷さんをそれぞれ絞殺し、現金などを奪った。
堀被告は、2007年に名古屋市で見ず知らずの女性を殺害した「闇サイト殺人事件」で12年7月に無期懲役が確定し、現在服役中。同年8月に「碧南事件」で逮捕された。