メキシコ・ティフアナの市場で売られるトランプ氏を模した張りぼて人形(中央)=田村剛撮影
米国とメキシコの国境に壁をつくると主張する米大統領選の共和党候補トランプ氏を模した張りぼて人形が、メキシコで大人気だ。人形はお菓子を入れて棒でたたいて遊ぶメキシコ伝統の「ピニャータ」と呼ばれるもの。映画やアニメのキャラクターのデザインが多いが、「トランプ人形」は大人たちが好んで買っていくといい、市場では品切れ状態が続いている。
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同国のパーティーでピニャータ割りは欠かせないメインイベント。目隠しをした子どもが棒で人形をたたき割ると、中からお菓子が出てくる。米国との国境の町ティフアナでピニャータを売るアリシア・エレラさん(47)は「この数週間で100個以上売れた。一番人気のミニーマウスに匹敵する売れ行き」と驚く。
トランプ氏はメキシコ不法移民を「麻薬密売人」「強姦(ごうかん)犯」と発言し、メキシコ国民の怒りを買ってきた。「棒でたたき割るためだけに買っていく人が多い」という。インターネット上には人形をたたいたり火をつけたりする様子の動画も多く出回っている。(ティフアナ=田村剛)