「トランプ氏に電話で祝福の言葉を贈った。未来のために信頼関係を築くことで一致した」。メキシコのペニャニエト大統領は9日、大統領官邸で会見し、米大統領選に勝利したトランプ氏と電話で言葉を交わしたと明らかにした。「就任前にできるだけ早く会談を実現することで合意した」とも述べ、より良い関係を模索する姿勢を明確にした。
トランプ氏はメキシコからの移民を繰り返し批判し、米国との国境沿いに壁を建設すると主張してきた。メキシコ製品に高い関税をかけることや不法移民の強制退去を公約し、メキシコ国内に不安と反感が広がっていた。メキシコにとってトランプ氏の勝利は衝撃だった。大統領選の結果を伝える9日の地元メディアは、「悪夢が現実になった」と伝えた。
ペニャニエト氏は、トランプ氏が勝利演説で「共通点」や「パートナーシップ」の追求を掲げたことに触れ、「メキシコもその考えを共有する」と強調。「両国は互いにとても重要な関係にある。友人で同盟国である米国との関係を強化していく」と語り、関係改善を図る考えを示した。
米国向けが輸出の約8割を占め…