東京都など1都6県の現金自動出入機(ATM)で昨年12月27日、現金1億500万円が一斉に引き出される事件があり、警視庁は、現金を引き出したとして北海道釧路市鳥取大通7丁目、無職千葉智之容疑者(38)ら男3人を不正作出支払用カード電磁的記録供用と窃盗の疑いで逮捕し、24日発表した。中米エルサルバドルの銀行が発行するカード情報が使われていた。
同様の一斉引き出しは今年5月にも発生。この時は、南アフリカの銀行が発行するカード情報を使って全国17都府県のATMから計約18億6千万円が引き出された。手口が酷似していることなどから、警視庁が関連を慎重に調べている。
組織犯罪対策特別捜査隊によると、3人は昨年12月27日、東京都品川区のセブン―イレブンのATMから、エルサルバドルの銀行が発行するデビットカードの情報を書き込んだ偽造カードで、現金計180万円を引き出した疑いがある。3人は現金を下ろしたことは認めているという。
この日は午前9時~午後2時の約5時間で、東京都や神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、静岡各県のセブン―イレブンに設置されたATMから、計約1億500万円が一斉に引き出された。うち5300万円が都内での被害だった。偽造カードが利用された形跡がある店舗は1都6県で約330店舗にのぼるという。
被害を把握した警視庁が犯行に…