インタビューに応じる国連の潘基文事務総長=11月28日、米ニューヨークの国連本部、金成隆一撮影
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は28日、年末の任期満了を前に日本メディアとの合同会見に応じた。次期韓国大統領選に立候補する可能性について「私人として帰国後、母国のために私に何ができるのか、するべきなのか、友人や韓国社会のリーダーたちと話し合いたい」と述べ、立候補に含みを持たせた。
会見は、朴槿恵(パククネ)大統領が辞意を表明する前に行われた。韓国政治の混乱について、潘氏は「国民の一人として注視してきたが、あれだけ多くの韓国市民の怒りと不満を、とても謙虚に受け止めている」と語った。韓国の民主化への移行が国際社会から「成功物語」と評価されている点に触れた上で「いつも誇りに感じている。韓国人は力を合わせて実現してきた」とし、「今回の危機も乗り越えられると確信している」と強調した。
潘氏は盧武鉉(ノムヒョン)政権で外交通商相を務めた後、2007年1月に国連事務総長に就任。現在、次期大統領の有力候補の一人とされ、世論調査でも首位争いをしている。(ニューヨーク=金成隆一)