父・手塚治虫の作品について語る手塚眞さん=9月、千葉市、中川竜児撮影
手塚眞さん(55)に、父で「漫画の神様」手塚治虫が手掛けたキャラクターを大幅リメイクして登場させる対戦型オンラインゲーム「アトム 時空の果て(英題Astroboy Edge of Time」を監修した理由を聞いた。
手塚キャラ、イケメンに大変身 長男監修ネットゲームに
――リメイクするならデザインを思い切って変えてほしいと助言したとか。
手塚キャラには非常に思い入れがある人が多いので、皆さん遠慮される。変えると言っていてもあまり変わっていないとか、改悪の場合も結構ある。それなら原作のままでいいし、ちょっとだけならリメイクの意味がない。思い切って変えて全然違う世界観になれば、作品の間口が広がって読み手も変わるかもしれない。全然興味ない人も入ってこられるかもしれない。
浦沢直樹さんが「プルートウ」を描いて、アトムの評価は変わった。実際、アトムは有名だけれど読んでいなかった人は結構いたんです。それがプルートウってすごいじゃないか、原作を読んでみようか、鉄腕アトムすごいじゃないか、と。それが一番望ましい形。ゲームでも間口が広がれば良い。
――海外では若い人たちが手塚漫画を読んでいる。
もともと手塚治虫は子ども漫画を描いていた。小学生や中学生ぐらいが手に取るものだった。でも今はもう少し大人も手に取るようになったので、絵だけを見ると幼く見えてしまう。それで手に取ってない人がいると思う。絵の部分の表現と中身が釣り合っていないんです。本当はそこが手塚治虫のすごいところで、子ども向けなのにこんなに深い表現をしているということが分かると、改めてすごい、となるのですが。
――お茶の水博士のリメイク版…