ヘリパッド建設用の砂利を運ぶダンプカーと警察車両の車列に抗議する住民=4日、沖縄県大宜味村喜如嘉、野上隆生撮影
沖縄県大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)の住民が毎朝、国道58号沿いに立ち、隣の東(ひがし)、国頭(くにがみ)両村で進む米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設現場に砂利を運ぶダンプカーと、警護の機動隊の車列に抗議を続けている。工事が始まった7月下旬から丸4カ月。政府は12月中にも工事を終える見込みだが、住民らは工事のダンプが通る限り抗議を続けるという。
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「高江に行くな 機動隊!」「たかえを壊すな!」「沖縄を差別するな!」
ダンプカーと警察車両の長い車列に向かってメッセージボードを掲げ、声を張り上げる。「スタンディング」と呼ばれる抗議活動だ。
東村高江で工事が始まった7月下旬から、だれが言い出したわけでもなく、自然に集まった。
「戦争は嫌だから、ここに出てくる」。敗戦の1年前、米潜水艦に撃沈され1480人を超す犠牲者を出した学童疎開船「対馬丸」の生存者、平良啓子さん(82)もその1人だ。
「『あんたは帰って来て、うちの娘は海に置いてきたの』という友達の親の言葉が、ずっと胸に刺さっている。生きている間、せめてこうした行動だけでもしないと気がすまない」
平良さんは毎週月曜、東村高江…