約30年前に販売首位争いを繰り広げた日産自動車の小型車「サニー」
日産自動車が11月にハイブリッド車(HV)を発売した「ノート」が、月間の国内新車販売で首位になった。日産や業界団体によると、日産車が月間販売で首位になるのは小型車「サニー」以来、約30年ぶり。トヨタ自動車がリードしてきたHV市場に切り札を投入し、低迷を続けてきた国内市場での反転攻勢を図る。
新車販売、ノートが首位 日産、サニー以来30年ぶり
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会の6日の発表によると、ノートの11月の販売は前年同月比2・4倍の1万5784台で、ライバルのトヨタのHV「プリウス」「アクア」を上回り、首位だった。
ノートは2005年に日産が発売した主力小型車で、11月2日に初めてHV版を売り出した。プリウスなど従来のHVは、車輪を動かす動力としてエンジンを使う。一方、ノートのHVは、エンジンは発電のためだけに使い、電気自動車(EV)のようにモーターだけで走る。最高燃費は、エアコンがないなど装備が少ないタイプで燃料1リットルあたり37・2キロと、プリウス(40・8キロ)は下回るが、アクアの37キロと同水準だ。
軽を除く国内市場では、HVは販売の4割を占める主戦場で、トヨタが技術的に優位を保つ。1~10月もプリウスとアクアが販売1、2位を独占している。
日産によると、日産車の月間首位は1986年9月のサニーが最後。自販連の統計でも、87年5月のサニー以来、首位から遠ざかっていた。