「ジムノペディに乱れる」
復活した日活ロマンポルノの第1弾「ジムノペディに乱れる」が東京の新宿武蔵野館と横浜のシネマ・ジャック&ベティで公開されている(各地で順次公開予定)。「世界の中心で、愛をさけぶ」「ピンクとグレー」などの行定勲監督がメガホンを取り、コメディータッチで男女の愛の不可思議を描き出す。
主人公は売れない映画監督の古谷(板尾創路)。植物状態で入院中の妻がありながら、彼の前に入り代わり立ち代わり魅力的な女性が現れ、彼はついつい“行為”に至ってしまう。ところが、1週間が経った時、ある奇跡が起こる……。
「この奇跡、実は僕がよく知っている人に起こった実話なんですよ」と行定監督は言う。「子供心に、僕はそれが『愛の深さ』だと思い込んだんですね」
古谷は鬱屈(うっくつ)を抱えた、単なるさえない中年男だ。しかし、なぜか女性が集まってくる。そのモテぶりがまず妙におかしい。そんな古谷に対し、女の恋人やら何やらが絡んできて、次々に抱腹絶倒の喜劇的状況が生まれてくる。
「セックスしている男女の姿って、根本的に間抜けですよね。だから他人に見せたくない。つまりセックスを描けば笑えるんです」
ヒロインの一人である映画学校…
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