引退リリース(おやつカンパニー提供)
菓子メーカー、おやつカンパニー(津市)の大ヒット商品「ベビースターラーメン」のキャラクター「ベイちゃん」「ビーちゃん」が年内で引退することになった。約30年間親しまれ、グッズも人気だったキャラの電撃引退の裏には、同社の周到な準備があった。
ベイちゃん・ビーちゃん引退へ ベビースターラーメン
13日、突然発表された両キャラクターの引退だが、同社は「今年に入って間もなくから水面下で検討を進めた」と明かす。社内でも少数しか知らない極秘プロジェクトだったという。
ベイちゃん誕生から約30年。社屋の入り口や商談室、会議室の壁に至るまでベイちゃんのイラストが描かれ、案内板にもかわいく顔をのぞかせる。「ベビースターの顔」として親しまれたキャラの一新を、開発本部マーケティング部の坂本茂樹課長(44)は「発展的な引退」と説明する。
ベビースターラーメンの前身、ベビーラーメンの発売は1959年。包装に描かれた初代キャラクターは「わんぱくな女の子という設定で、名前もありませんでした」(同社)。29年後の88年、ベイちゃんが2代目キャラクターとして引き継いだ。今年はベイちゃんの「任期」も約30年にさしかかるタイミングで、引退が提案されたという。
「多くの人に浸透しているキャラなのにもったいない」「リスクが高いのでは」。社内で当初は反対意見もあった。だが、最終的には「新しい30年に向けて新しい展開が必要」と判断し、引退が決まった。
今後、「ベイちゃん」に代わる新しいキャラクター展開があるのだろうか。
坂本課長は「近いうちにホームページなどで発表があるかもしれません」と、含みを持たせる。(井上昇)