北朝鮮の金日成(キムイルソン)総合大が最近、オバマ米大統領の母校、米コロンビア大に姉妹交流を打診した。金日成総合大は北朝鮮のトップ校とされ、金正恩(キムジョンウン)委員長が最近も世界一流大学の仲間入りを厳命したばかり。同大はノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ・コロンビア大教授を招待したい考えも伝えたという。
北朝鮮関係筋によれば、コロンビア大の人類遺伝学を専攻する教授が10月、学術団体の一員として平壌を訪問して金日成総合大の関係者と面談。金日成総合大関係者らはノーベル賞受賞者が輩出するコロンビア大との交流を要望した。スティグリッツ氏らの招待や、金日成総合大関係者をコロンビア大に派遣して市場経済を学ばせたい考えなどを示したという。
同筋は「北朝鮮への制裁路線を取るオバマ政権の任期中は実現が難しいのではないか」とも語った。
金日成総合大は金正日(キムジョンイル)総書記らが卒業。正恩氏は同大が10月1日に創立70周年を迎えた際、「世界一流の大学の前列に堂々と立たせる」と強調。同大はカナダ西部の名門校、ブリティッシュコロンビア大や米シラキュース大などとも交流している。(ソウル=牧野愛博)