共同記者会見に臨む安倍晋三首相(右)とロシアのプーチン大統領=16日午後3時55分、首相公邸、越田省吾撮影
安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は16日、前日に続く2日目の首脳会談を首相官邸で開いた。両首脳は会談後の共同記者会見で、北方四島での「共同経済活動」の実現に向け協議を始めることで合意したと発表。ただ、北方領土の主権をめぐる双方の溝は埋まらず、互いに隔たりを残したまま経済協力を優先させる方向となった。
両首脳は前日会談した山口県長門市から東京に移動し、この日は約1時間10分会談。両政府の外相や経済関係閣僚、企業関係者ら約60人も出席し、昼食をとりながら意見を交わした。
両政府は会談後、共同経済活動の協議入りで合意したとする報道機関向けの声明を発表。声明は協議入りが、領土問題を含む平和条約締結に向けた「重要な一歩になり得る」と説明。漁業や海面養殖、観光、医療、環境などの分野でどのような協力ができるか、両首脳が関係省庁に協議を指示するとした。ただ、領土問題の解決に直接つながる合意はなかった。
首相は会談後の共同会見で「共…