インバイトのCR-2000S+=同社提供
運転中に周囲の状況を記録するドライブレコーダーが注目されています。駐車している時も撮影できるものや、ルームミラーとの一体型など、さまざまな機種が出ています。
ドライブレコーダーは、フロントガラス上部などに取りつけて、主に前方の状況を撮影する装置だ。タクシーやバスで普及していたが、最近はマイカーにつける人も目立つ。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
調査会社のGfKジャパンによると、2015年の国内の販売台数は約61万台で、13年の約2倍に達した。参入企業も増えていて15年のメーカー数は14年の1・3倍となる60社超だ。20機種以上が並ぶスーパーオートバックス布施高井田店(大阪府東大阪市)の川崎善久店長は「中高年のお客さんが多い」と話す。
調査会社のBCNが20~60代の利用者約400人に購入した目的を複数回答で聞いたところ、「事故時の記録」が94・4%で圧倒的に多かった。万が一の時の証拠になる可能性がある。ほかには「安全意識の向上」32・7%や「車の防犯」25・9%、「旅の記録」13・6%などと続く。
高齢ドライバーを心配して、家族がつけるケースもある。高齢者に自分の運転を確認してもらおうと、警察やカー用品店などによる貸し出しも広がり始めた。
ドライブレコーダーは、運転中は常に上書き保存で録画しているものが多い。衝撃や急な速度変化があると、前後のデータを区切って保存し、後から確認することができる。
最近は駐車時でも衝撃などがあると自動で録画するものや、前の車に衝突しそうになると警報を鳴らすものもある。画像が鮮明な高価なものから、機能を絞った低価格なものまであり、予算に応じて選びたい。(新田哲史)
■高解像度カメラ搭載
JVCケンウッドの「DRV-610」は、フルハイビジョンを超える高解像度のカメラを備える。前方の車にぶつかりそうになったり、車線を逸脱したりしたときに警告音で知らせる機能もある。別売りのケーブルで車のバッテリーとつなげば、駐車時に長時間の録画も可能だ。市場想定価格は2万5千円前後。
■逆光・トンネルでも鮮明
パイオニアの「ND-DVR10」は明るさの補正機能がある。逆光やトンネルに出入りしたときなどでも鮮明に録画できる。駐車時も車に衝撃が加わったり、カメラの前で動く物を検知したりすると、自動で録画する。市場想定価格は2万2千円前後。
■ルームミラーと一体
ユピテルの「DRY-AS380M」は、ルームミラーとカメラ、小型モニターが一体となっている。省スペースで視界を妨げない。モニターを消せば普通のミラーとして使える。レンズは可動式で、撮影角度も調整できる。参考市場価格は3万240円。
■カメラ2台 前後バッチリ
インバイトの「CR-2000S+」は高画質な二つのカメラで、車の前後を録画できる。液晶モニターはタッチパネル式で操作しやすいという。駐車時の監視や衝突防止の機能もある。駐車時はレンズ周りのLEDが点灯し防犯の効果がある。市場想定価格は5万9800円。
主なメーカーの商品から選びました。価格はいずれも税込み。
(きりとりトレンド)
■自動車用品大手オートバックスセブンの10月の売り上げ台数ランキング
①DRV-610(JVCケンウッド)2万2999円
②ND-DVR10(パイオニア)1万9999円
③DRV-325(JVCケンウッド)1万8999円
④OWL-DR04-BK(オウルテック)1万999円
⑤DRV-320(JVCケンウッド)1万6999円
⑥CSD-500FHR(セルスター工業)1万7999円
⑦FT-DR ZERO W(エフ・アール・シー)6399円
⑧HDR-102(コムテック)1万4999円
⑨DRV-410(JVCケンウッド)2万999円
⑩HDR-101(コムテック)1万4999円
※自動車用品大手オートバックスセブンの10月の売り上げ台数ランキング。価格は同社の標準価格で税別