「熊本いのちの電話」の池田菖子さん(右)と女性相談員=熊本市、金子淳撮影
熊本地震の被災者向けに設けられた自殺予防の「いのちの電話」への相談件数が、開設から11月末までの5カ月間で1600件を超えた。このうち、自殺のおそれがある内容は約14%と、通常より6ポイントほど上回っている。被災者の悩みの深刻さが浮かび上がった。
特集:熊本地震
自殺を防ぐために、悩みを抱える人の電話相談に24時間応じる社会福祉法人「熊本いのちの電話」は7月1日、県内からの電話だけがつながる被災者向けフリーダイヤル「熊本地震 いのちの電話」(0120・87・4343)を開設。熊本も含め九州・沖縄を中心に全国12カ所の空いている「いのちの電話」につながる仕組みにして、相談を受ける体制を強化した。
11月末までの相談は計1608件。このうち、心身の疲労や帰る場所がない喪失感などから自殺をほのめかしたり予告したりして、自殺のおそれがある「自殺傾向」と相談員が判断したものは計227件と全体の14・1%にのぼった。
2013~15年に「熊本いの…