入浴介助用のリフトが付いた富士レークホテルの貸し切り風呂。窓の外には河口湖が広がる=山梨県富士河口湖町
車いすでも、足腰が弱って介助が必要な高齢者でも楽しめる「バリアフリー温泉」が、全国各地で人気を集めている。観光庁や旅行会社も後押ししている。
先駆けとされるのが、富士レークホテル(山梨県富士河口湖町)だ。バブル崩壊で宿泊も宴会も落ち込んでいた1999年、当時常務だった井出泰済(やすなり)社長が「新しいものに挑戦しなければ」と、ユニバーサルデザインの客室をつくった。
5年ほど前には河口湖を望む「レークビュー貸切風呂」に、入浴介助用のリフトを付けた。利用者は同行者らの介助を受けて洗い場でリフトに乗り、湯船に移動できる。事前に予約すれば別料金で介助スタッフも呼べる。
2011年の東日本大震災後、全国的な行楽自粛ムードで利用客が激減し、特色を打ち出そうとより一層バリアフリー化を進めた。現在、74室のうち23室がユニバーサルデザインで、障害者や高齢者のリピート率は約40%と高いという。
高山グリーンホテル(岐阜県高…