いも焼酎「島流し」。イモのふくよかな香りが口の中に広がる
なじみのカラオケスナックでこの曲ばかり歌う人がいた。コミックバンドのバラクーダが歌い、三十数年前に大ヒットした宴会ソング「日本全国酒飲み音頭」(岡本圭司作詞)である。
小泉信一の「さあ、もう一軒」
♪1月は正月で酒が飲めるぞ 酒が飲める飲めるぞ 酒が飲めるぞ……
こんな風に1月から始まり、2月は豆まき、3月はひな祭り、4月は花見、5月はこどもの日と、酒を飲む理由をあれこれ説明していく。8月は「暑いから酒が飲めるぞ」というのは苦笑を誘うが、9月は「台風で酒が飲めるぞ」。忘年会シーズンの12月にいたっては、ついに開き直ってしまったのか「ドサクサで酒が飲めるぞ」と歌う。
酒をこよなく愛するノンベエ魂に敬意を表して、私もドサクサにまぎれて酒を飲むことにしよう。向かった先は東京都心から南に約300キロ。黒潮渦巻く太平洋に浮かぶ八丈島である。ジェット機で1時間もあれば着いてしまう。
「鳥も通わぬ……」と民謡にも…