シュモー氏の活動と天皇陛下との交流
皇室と米国の学者との「平和交流」――。昨年、米シアトルのワシントン大で確認された書簡15通のうち10通は、天皇陛下の意向を踏まえ、侍従らが森林学者だったフロイド・シュモー氏に送ったものだった。陛下は皇太子時代の1949年と88年、日本の復興や平和運動に尽くしたシュモー氏と直接面会していた。
天皇陛下、米学者と書簡で交流 被爆者支援が縁で半世紀
1度目の面会は、シュモー氏が被爆者向けの復興住宅建設のために来日した49年10月。皇太子だった天皇陛下が東京・小金井に滞在時、シュモー氏が訪れる形で実現した。陛下はシュモー氏が持参したスキー映画を一緒に鑑賞し、広島での活動について説明を受けた。小泉信三・東宮御教育常時参与らが面談後、シュモー氏に礼状を書いていた。
「皇太子殿下は、(住宅を建設した)あなたの2カ月間にわたる崇高かつ実用的な活動に深く感銘しておられます」「殿下の国際的な友情への確信がますます育まれますように望んでいます」
シュモー氏は翌50年、再び広…