フォルクスワーゲンとトヨタの販売台数の推移
独フォルクスワーゲン(VW)が10日発表した2016年のグループ世界販売台数は、前年比3・8%増の1031万2400台と過去最高だった。15年まで4年連続首位だったトヨタ自動車は前年比1%減の1009万台の見込みで、VWが年間販売で初の首位となるのが確実になった。
特集:フォルクスワーゲン不正問題
VWの販売台数が1千万台を超えるのは14年以来、2度目。ディーゼル車の排ガス検査での不正問題が15年9月に発覚し、同年後半は販売が減速したが、16年は、販売の約8割を占める欧州と中国が好調だった。
欧州での販売台数は、景気回復の追い風もあり、前年比4・0%増の420万6500台。ディーゼル車の販売が比較的少ない中国では、小型車の減税で同12・2%増の398万2200台と伸びた。
一方、トヨタの16年のグループ販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)は前年比1%減の1009万台の見通し。販売の2割強を占める米国でハイブリッド車「プリウス」などが振るわず、1~11月の販売は前年同期比2・4%減。原油安で米国勢が強い大型車の人気が高まったことも影響した。中国でも販売台数はVWの3分の1程度にとどまった。
首位に立ったVWだが、排ガス…