妖怪ウォッチのキャラクターが登場したセンター試験の日本史Aの問題
14日に始まった大学入試センター試験では、列車の運休で受験生がタクシーで会場に向かうなどのトラブルがあった。一方、人気アニメ「妖怪ウォッチ」が問題に登場したり、駅で受験生を励ますメッセージが流れたりしたことがネット上で話題になった。
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大学入試センターによると、英語のリスニングで、ICプレーヤーの不具合などを訴えた82試験場の100人が、中断した設問から試験を再開する「再開テスト」を受けた。リスニングではこのほか、スピーカーから雑音が流れるトラブルなどで、3試験場の160人が再試験対象となった。
また、埼玉県内で起きた東武東上線の人身事故により、同県と東京都内の8試験場で、外国語や英語のリスニングの試験開始が最大60分遅れた。
地理歴史の「世界史B」と、公民の「政治・経済」「倫理、政治・経済」の共通問題では、1カ所ずつ問題の訂正があり、全試験場で訂正箇所を教室に板書した。いずれも問題冊子の印刷後の点検で気づいたという。
北海道旭川市のJR北海道旭川運転所で14日午前7時35分ごろ、旭川発札幌行き特急スーパーカムイ10号(5両編成)の車両に不具合が起き、運休。JR北海道が各駅に受験生がいないかどうか呼びかけたところ、特急を沿線の駅で待っていた受験生7人がいることがわかり、JRが運賃を負担してタクシーで岩見沢市内の試験場に送った。
試験場になった大分市の日本文理大では同日午前、大学関係者が燃やしていた草が燃え広がり、サッカー場ののり面の雑草など約40平方メートルが焼けた。大学によると、当時は地理歴史・公民の試験中だったが、試験監督から「試験が終わった頃に消防車のサイレンの音が聞こえた」との報告があったという。
一方で、意外な問題も。日本史Aの試験では「妖怪ウォッチ」の「ロボニャン」や「ゲゲゲの鬼太郎」をもとにした「新ぬらりひょん」などのキャラクターがお目見え。それぞれの説明文をもとに、「高度成長期」「バブル経済」といった事象への理解を正誤問題で問うた。ネット上では、「楽しそう…」「さすがアニメ大国」などと話題となった。大手予備校東進ハイスクールの担当者は「常にアンテナを立て、社会に関心をもつ重要性を受験生に訴えかけているのでは」と分析した。
大学が多く集まる東京都八王子市のJR八王子駅では14日早朝から、電車の発車時刻などを知らせる電光掲示板に「頑張れ受験生」というメッセージが流れ、緊張する受験生の心をほぐした。同駅の担当者は「上を向いた時にエールが目に入ることで、少しでも勇気づけられればと思った。合格をめざして頑張ってほしい」。15日も流すという。