雪に埋もれた米子自動車道の蒜山インターチェンジ付近=24日午前9時ごろ、岡山県真庭市蒜山上徳山、西江拓矢撮影
日本列島は24日も強い冬型の気圧配置が続き、西日本を中心に大雪となった。23日~24日未明にかけ、鳥取県を中心に国道や高速道などで一時、300台以上の車が立ち往生するなど影響が広がり、鳥取県の平井伸治知事は同日午前4時10分に自衛隊に災害派遣要請をした。
鳥取県と国土交通省鳥取河川国道事務所によると、同県智頭町の国道373号では23日午後6時ごろから、大型車両のすれ違いができない箇所が発生し、24日午前5時時点で約200台が立ち往生した。
県は災害対策基本法に基づき、智頭町内の国道373号の12キロを、立ち往生車両を所有者の許可なく撤去できる対象道路に指定した。岡山県境に近い同町奥本の国道53号でも故障車3台が停止した。
また、同県三朝町の国道179号では24日午前1時前から車数十台の立ち往生が発生しているという。
高速道でも車の立ち往生が相次いだ。
西日本高速道路などによると、24日朝の時点で、智頭町の鳥取自動車道上下線で約130台、同県江府(こうふ)町の米子自動車道宮市トンネル内で17台が動けない状態となっている。蒜山IC(岡山県真庭市)、溝口IC(鳥取県伯耆〈ほうき〉町)の進入路付近では各1台が立ち往生しているという。
鳥取県の東部消防局によると、智頭町の鳥取自動車道福原PAでは24日午前0時25分ごろ、「3歳の子どもが発熱」と119番通報があった。男児は立ち往生した車に乗っていたとみられ、病院に搬送された。
気象庁によると、本州付近の上空約5500メートルには零下33度以下の強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まっている。日本海側を中心に降雪が強まり、24日午前8時までの24時間降雪量は、鳥取県智頭町で82センチ、福島県南会津町で57センチ、兵庫県朝来市で42センチを観測した。
25日朝までの24時間の予想降雪量は、多いところで北陸60センチ▽東北、中国50センチ▽関東甲信40センチ▽東海30センチ▽北海道、近畿25センチ▽四国15センチと予想されている。