避難場所の消防署に到着した岐阜県警爆発物処理班の車両=1日午後3時51分、岐阜県多治見市笠原町、松下和彦撮影
岐阜県多治見市で1日、県警が窃盗などの容疑で男の自宅を家宅捜索した際、任意提出を受けた不審物について男から「爆発のおそれがある」と言われた。県警は爆発物処理班を出動させて回収し、現場から半径200メートル圏内の住民100人以上が5時間余にわたって避難した。県警が不審物を鑑定する。
公民館駐車場で爆発物らしき容器見つかる 岐阜・多治見
男は多治見市笠原町、無職長江陽満(あきみつ)容疑者(37)で、同日、窃盗などの疑いで県警に逮捕された。容疑を否認しているという。多治見署によると逮捕容疑は、7月に岐阜県内のゴルフ場に侵入し、現金約690万円を盗んだというもの。
署や捜査関係者によると、県警が1日午前、逮捕前に容疑者宅を捜索した際、一部に白い粉末が入った高さ7センチの楕(だ)円形のプラスチック製カプセル二つの任意提出を受けた。署が近くの公民館駐車場に止めた捜査車両内に粉末を移したところ、長江容疑者は「爆発のおそれがある」「アセトンという物質」と説明。これを受け、署は住民に避難を呼びかけた。47世帯117人が約1キロ離れた笠原消防署や笠原中央公民館に避難。爆発物処理班による処理終了後の午後7時56分に避難が解除された。
署は、長江容疑者が粉末を持っていた目的などについても調べる方針。