自動車部品大手タカタの支援企業として、中国企業傘下の米自動車部品メーカー、「キー・セイフティー・システムズ(KSS)」が最有力となっていることがわかった。支援の前提となる破綻(はたん)処理を巡っては、自動車メーカー側が、裁判所が関わる「法的整理」を求めたという。ただタカタ側は反発している。
タカタから再建策の策定を委ねられた外部専門家委員会は、3日まで約1週間にわたり、支援企業や再建手法を決める調整会合を開いていた。
会合では、スウェーデンの自動車部品大手「オートリブ」とKSSとの2陣営が、主取引先の自動車メーカーなどに再建案を示した。関係者によると、オートリブが再建を担えば世界市場での寡占が強まるため、専門家委はKSSがより適切な候補だと判断した模様だ。
タカタはエアバッグの大量リコール問題を抱え、事故による死者は米国で11人を数えた。世界で1兆円規模に上るリコール費用の大半は自動車メーカーが肩代わりしており、支援の前提として、破綻処理を進めてこの債務の多くを免除してもらう必要がある。
2陣営はこれまで、裁判所が関…