トランプ米大統領は、自身が署名した難民や中東・アフリカ7カ国の国民の米国への入国を一時停止する大統領令が司法にストップをかけられると、今度は裁判官個人や司法制度に不満をぶつけ始めた。こうした姿勢が、「三権分立」の観点から批判を受けるのは必至だ。
トランプ氏「馬鹿げている」 入国禁止、効力停止を批判
「我々は勝つ。この国の安全のためだ」。トランプ氏は滞在先のフロリダ州で4日、記者団に語り、連邦控訴裁での審理に向けた意気込みを語った。
ただ、トランプ氏はツイッターで、ワシントン州の連邦地裁の決定を「ばかばかしい」などと発言。さらに、決定を出した裁判官に対し、「いわゆる」「本当はそうでないのに」と言った意味合いのso―calledという表現を使い、資質や正当性に疑問を投げかけた。
また、トランプ氏は「裁判官によって禁止が解かれたため、多くのとても悪くて危険な人が我が国に流れ込んでいるかもしれない。とてもひどい判断だ」「裁判官はテロリストかもしれない人たちや、私たちのためを考えていない人たちに我が国を開く。悪い人たちがとても喜んでいる!」とも発信。自分の大統領令を止めた裁判官の決定にがまんがならないようだ。
決定を出したジェームズ・ロバート判事は、ブッシュ元大統領(子)によって連邦地裁判事に任命され、2004年に上院で異議なしで承認されている。
オバマ前政権で司法省の報道官…