トランプ米大統領は13日、北朝鮮が12日に弾道ミサイルを日本海に向けて発射したことについて「極めて重要な問題で、より強力に対処していく」と述べた。政権として検討している新たな対北朝鮮政策が、より強硬になる可能性を示唆した発言だ。
ホワイトハウスでのカナダのトルドー首相との共同記者会見で語った。トランプ氏は当選後、情報機関から北朝鮮についての情勢報告を受け、「人々が想像できないほど深刻な問題であることを認識した」と説明した。10、11両日に会談したトランプ氏と安倍晋三首相は、ミサイル発射から間もなく滞在先の南部フロリダ州で北朝鮮を非難する共同会見をしている。
一方、米国防総省のデービス報道部長は13日の記者会見で、北朝鮮が公開したミサイル発射の映像などを分析した結果、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を地上発射型に改良した新たな中距離弾道ミサイルであることを確認した、と明らかにした。
注入する際に時間がかかり探知されやすい液体燃料ではなく、固体燃料を使っており、発射台つきの車両に搭載して移動できる。デービス報道部長は「探知されずにミサイルを発射できるようになった」と説明。その上で、ミサイルが日本海に落下したことについて「北朝鮮がそれを狙っていたのなら、成功ということになる」と述べた。(ワシントン=峯村健司)