焼香に向かう森川宏映座主(左)=京都市下京区
天台宗総本山・比叡山延暦寺(大津市)と浄土真宗本願寺派本山・西本願寺(京都市下京区)は14日、恵心僧都源信(えしんそうずげんしん、942~1017)をしのぶ合同法要を西本願寺で営み、天台宗の森川宏映(こうえい)座主(ざす)が法要をとりまとめる導師を務めた。17日は浄土宗総本山・知恩院(同市東山区)で同様の法要を営む。延暦寺によると、2寺院で座主を導師とする合同法要は初めてという。
源信は比叡山で修行を積んだ平安時代の僧で、浄土信仰の教えを説いた「往生要集(おうじょうようしゅう)」の著者。浄土宗の宗祖・法然や浄土真宗の宗祖・親鸞は、往生要集から浄土信仰を学んだとされる。
今年は源信の没後1千年にあたる。昨年5、6月には延暦寺で源信の法要を営んだ。この日の法要は西本願寺の阿弥陀堂で営まれ、信徒ら約千人が参列した。延暦寺の「六道講式」をベースに法要が進められ、阿弥陀経は本願寺派の読み方に合わせて延暦寺の僧が一緒に唱えた。(佐藤常敬)