公式練習で調整する宇野昌磨=遠藤啓生撮影
フィギュアスケートの四大陸選手権は16日、2018年平昌五輪のプレ大会として韓国の江陵アイスアリーナで開幕する。男子は羽生結弦(ANA)を軸に、各選手が高難度ジャンプを次々と跳ぶ激しい優勝争いになりそうだ。
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昨年12月の全日本選手権で優勝した宇野昌磨(中京大)はこの日、フリップ、ループ、トーループの3種類の4回転ジャンプにフリーで挑む考えを明かした。「どんなに調子が悪くてもループを入れる」。ネーサン・チェン(米国)は、優勝した先月の全米選手権でルッツ、フリップ、サルコー、トーループの4種類の4回転に成功。14年ソチ五輪銀メダルでスケーティング技術に秀でたパトリック・チャン(カナダ)やジャンプ技術の高い金博洋(中国)、全日本2位の田中刑事(倉敷芸術科学大)ら、世界のトップ選手が顔をそろえる。
羽生は、激しく追い上げられていることを「切磋琢磨(せっさたくま)している状況だからこそ、みんなが限界に挑戦できる」と歓迎。14日の公式練習では4回転ループを何度も確認。転倒もしたが、その後成功してうなずく場面もあった。
女子は、今季の全米選手権を制したカレン・チェン、全日本2位の樋口新葉(東京・日本橋女学館高)、同3位の三原舞依(神戸ポートアイランドク)ら勢いがある若手に、大きな滑りと演技が魅力のケイトリン・オズモンド(カナダ)が絡んで表彰台を争う。けがで欠場する全日本女王の宮原知子(関大)に代わって出場する本郷理華(邦和スポーツランド)も、ジャンプが決まれば上位を狙える。(後藤太輔)