ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅（クラレ）が１６日、韓国・平昌で開催されたワールドカップ（Ｗ杯）で５３勝目を挙げ、男女を通じ、ジャンプＷ杯の歴代最多タイ記録をマークした。８９戦目での快挙で、勝率は実に６割。個人総合優勝も４度目になる。１０代から世界のトップに君臨し続ける強さの秘密は、どこにあるのか。高梨と同じ上川町出身で、五輪金メダリストの原田雅彦・雪印メグミルクスキー部監督に聞いた。

高梨沙羅、歴代最多タイの５３勝目 スキージャンプＷ杯

――高梨選手はどうしてこれほど強いのですか。

沙羅ちゃんは、子どものころからコーチであるお父さんに大きなジャンプ台を飛ぶ大人の技術を教わったんです。お父さんも強い選手で、大きな台はこう飛ぶんだと、最初に教えた。普通、子どもにそうは教えません。子どもなりのジャンプ、それができたら次へと段階を追っていき、次第に大人のジャンプになるんです。でも、お父さん、一番最初に大人のジャンプを教え込んじゃったんですね。