ダッシュする斎藤(右)、左後ろは鍵谷
背番号1。プロ野球・日本ハムの斎藤佑樹が今季から背負う番号だ。昨季まではプロ野球において、一般的にエースナンバーとされる18番をつけていた。この変更の意図を、栗山英樹監督は「もう何でもいいから、泥だらけになって勝負するぞ! というメッセージを送りたかった」と説明する。
背番号1の斎藤佑樹「確実に去年の最初よりいい」
栗山監督によると日本ハムの場合、監督に背番号変更の権限はないという。「相談されたり、話し合ったりはするけどね」。今回、球団から変更を打診されたとき、栗山監督は一つの条件を出した。「数字を大きくしない。変えるなら小さく。そうしないと、こちらのメッセージが伝わらない。小さくなる、ってのは『1番』のイメージはあったけど」
しかし、なぜプロ6年間で14勝の投手に、ここまでの期待を寄せるのか。「うちもそうだけど、パ・リーグの投手は今、すごく球が速くなっている。だから、斎藤みたいなタイプが生きるんじゃないか」と、栗山監督。日本ハムの先発陣には160キロの大谷は別格としても、有原、高梨と150キロ近い速球を投げる右投手がいる。そのなかに、力ではなく、投球術で打ちとるタイプの斎藤がいれば、相乗効果が生まれる可能性があると考えている。
キャンプは本格的に実戦モード。実績のない者は、結果を残さないと1軍に居続けられない時期に入ってきた。16日、韓国プロ野球・KIAとの練習試合(名護)で、斎藤は投げる。「中(継ぎ)で。4、5回の予定です」と斎藤。生き残るために投げる。(山下弘展)