兵庫県西宮市の関西学院大学で2014年、外国人の男性講師が授業中、福島県出身の女子学生に「放射能を浴びているから電気を消すと光ると思った」と発言したことがわかった。大学は、講師を今月17日付で減給3カ月の懲戒処分とした。
大学によると、学生は14年春、教育学部に入学した。男性講師は40代で、非常勤という。発言は14年秋、約30人が受ける英語の授業であった。出身地を尋ねられた学生が「福島県です」と答えると、講師は教室の電気を消し、この問題発言をしたという。
学生は、発言を「差別的言動」と感じてショックを受け、大学の授業を休みがちになったが、当時は大学に訴えなかった。
16年4月、大学に「ハラスメント相談センター」が新設されると、学生は4月下旬にセンターを訪問。複数回相談を重ね、10月下旬、正式にハラスメント事案として申し立てた。
大学は11月以降、講師から事情を聴取。講師は「電気を消したか記憶にない」としつつも発言を認め、「冗談のつもりだった」として謝罪する意向を示した。大学は3月末で講師との契約を打ち切るという。
伊藤正一副学長は「被害学生や東日本大震災被災地の皆様に深くおわびする。教職員の自覚を促し、再発防止に努める」とコメントしている。(吉沢英将)