国連のデミストゥラ・シリア担当特使らを中央に挟んで向かい合うアサド政権側代表団のメンバーら(左)と反体制派代表団のメンバーら=23日夜、スイス・ジュネーブの国連欧州本部、松尾一郎撮影
シリア和平協議を仲介する国連のデミストゥラ・シリア担当特使は協議再開後の23日夜、スイス・ジュネーブの国連本部の会議場にアサド政権と反体制派の各代表団や関係国の代表らを招いて開会セレモニーを開いた。和平協議で政権側と反体制派の双方が同席するのは2014年のデミストゥラ氏の特使就任後初めてで、同氏は「平和解決のために歴史的な責任を果たさねばならない」と訴えた。
政権側と反体制派は大きな会議場の舞台の左右に分かれて着席。両者の間で演説したデミストゥラ氏は、「協議でミラクルが起きるとは期待していない。しかし、再び協議が失敗すればさらなる死と残虐行為、テロ、難民を生むことになる」と強調した。
反体制派がおおむね肯定的に演説に耳を傾ける姿勢を見せる一方、政権側はぶぜんとした表情のメンバーが目立った。演説後、デミストゥラ氏は反体制派に拍手をした後、歩み寄りメンバーと握手。その間に政権側の代表団は席を立ち、舞台を降りた。デミストゥラ氏はすぐに駆け寄ったが、握手などに応じたメンバーはほとんどいなかった。
協議再開にあたり、主要反体制…