米ワシントンの連邦議会で28日、施政方針演説をするトランプ大統領=ロイター
トランプ米大統領は2月28日夜(日本時間3月1日午前)、議会上下両院の合同会議で、就任後初めてとなる施政方針演説を行った。不法移民の強制送還や環太平洋経済連携協定(TPP)からの即時離脱など選挙中の公約履行を強調。オバマ前政権が進めた「医療保険制度改革(オバマケア)」は「撤廃して置き換える」と議会に協力を求め、米国民に「米国精神の再生」を呼びかけた。
トランプ大統領、初の議会演説 縞のタイ、ガッツポーズ
トランプ氏は「米国は、自国のインフラがひどく崩れている一方、海外で数兆ドルものカネを費やしてきた」と述べ、「米国第一主義」を強調。「インフラに1兆ドル(約113兆円)の投資を生む法案の承認を議会に求める」と訴えた。
治安改善や雇用確保のため、選挙公約に掲げていた不法移民の強制送還に着手した実績を強調。新たな移民制度の導入により、「(米国労働者の)賃金を上昇させ、失業者を助け、我々の社会をより安全にする」と述べた。メキシコ国境での壁建設も改めて表明。「麻薬や犯罪に対する非常に強力な武器になる」と語った。
TPPからの即時離脱や北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉表明を実行したと強調。米自動車大手フォードなどの工場の海外移転を食い止めた実績を訴えた。「私は自由貿易を強く信じるが、公平でなければならない」と強調した。
また、「年4%」の経済成長に…