トランプ米大統領が「オバマ前大統領に電話を盗聴された」などとツイッターで批判した問題で、ホワイトハウスのスパイサー報道官は6日、「何かがあったことに議論の余地はない。問題はそれが、監視か盗聴か何なのかということだ」と述べた。ただ、トランプ氏のツイートの明確な根拠は明らかにしないままで、議会に調査を求めるとの主張を繰り返した。
スパイサー氏は記者団に、「何かが起きたということを強く示すのに十分な報告がある」などと発言。また、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官が司法省に対し、トランプ氏の主張は間違いだと公式に否定するよう求めたとの発言については、「匿名の情報源」に基づく話で、事実関係については「確認していない」と述べるにとどめた。
米CNNは、トランプ氏が4日にツイッターで「ひどい! オバマがトランプタワーを盗聴した」などと投稿する前に、右派系ニュースサイトの「ブライトバート・ニュース」が報じたオバマ氏の「盗聴」についての記事がホワイトハウスのスタッフに配られていたと指摘。トランプ氏はこれらを根拠としているとの見方を伝えた。ブライトバートは、トランプ氏最側近のバノン首席戦略官が会長を務めていたことで知られる。(ワシントン=高野裕介)