IOC理事会に向かう組織委の武藤敏郎事務総長(左端)、森喜朗会長(中央)と日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長=遠田寛生撮影
2020年東京五輪の野球・ソフトボール会場について、大会組織委員会は17日、韓国・平昌で開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、福島県営あづま球場(福島市)の使用を提案し、承認された。野球とソフトボールを1試合ずつ行うこととなる。
2020東京オリンピック
理事会では、組織委の森喜朗会長が東京大会の準備状況を報告。野球・ソフトボールについて、主会場の横浜スタジアム(横浜市)に加え、1試合ずつをあづま球場で開催すると提案した。あづま球場は、昨年末に視察した世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の幹部が内野が芝生でないなど設備面で難色を示したが、福島県が改修の意向を示した。
被災地での競技開催はIOCのバッハ会長が昨年10月に訪日した際に提案しており、理事会でも全会一致で承認された。森会長は「被災地の皆さんに喜んでもらえる検討をこれからもしていきたい」と述べた。
大会方式については、組織委は6チームを2グループにする1次リーグを提案しているが、WBSCは首都圏の球場を一つ増やして総当たり制で行うべきだと主張している。組織委の武藤敏郎事務総長は「大会方式は理事会の承認事項ではないので、今後WBSCと交渉したい」と述べた。(前田大輔)