白血病検査の不備について記者会見するエスアールエルの東俊一社長(中央)ら=24日、東京・霞が関の厚生労働省
白血病患者の治療効果を確認する検査で不備があり、誤った結果が出ていたと、大手検査会社「エスアールエル」(東京都)が24日、厚生労働省に報告した。医師が効果を正しく判断できず治療に影響が出た可能性がある。同社は原因究明・再発防止策を検討する。
昨年10月、医療機関から「院内で独自に実施したデータと隔たりがある」と指摘され、調べたところ、測定の基準となる物質に不具合があり、検査値が小さく出ていたという。
同社は、患者の遺伝子を調べて抗がん剤を選んだり、治療効果を定期的に確かめたりするためのほかの検査でも不備がないか調べる。2002年から10万件以上で使われたが、どれぐらいの患者に影響があるか現段階では不明という。
同社は第三者も含めて調査・評価をして4月にも結果を公表し、医療機関と相談しながら、患者へ対応していくとしている。(寺崎省子)