HAKUTOの探査車SORATOの模型=7日、滋賀県米原市、田中誠士撮影
世界初の月面探査レースに日本から参加するチームHAKUTO(ハクト、袴田武史代表)は7日、探査車SORATO(ソラト)の製作現場を公開した。
月面探査レース、5チーム参加へ 日本の「ハクト」など
ソラトは4輪で、重さ約4キロ、全長約58センチ。車体や車体を支えるアームは、軽くて丈夫な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が使われている。
CFRPを製造する東レ・カーボンマジック社の工場(滋賀県米原市)では、アームにモーターや配線を取り付ける作業が公開された。20分ほどかけて配線後、マイナス150度以下になる月面の厳しい環境に耐える特殊な接着剤で密閉された。ハクトの技術者、古友大輔さんは「カーボンで車体を製作することで極限まで軽量化できた。出場する探査車の中では、最も優れている。月面まで無事に到達できれば勝てる」と話した。
月面探査レースは、米Xプライズ財団の主催で、ハクトを含めて世界から5チームが参加する。探査車は12月28日にインドのロケットで打ち上げられる予定で、地球に画像を送り、最初に月面を500メートル移動させたチームに賞金2千万ドル(約22億円)が贈られる。
朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「A―port」(
https://a-port.asahi.com/
)では、5月1日までハクトの活動資金を募っている。(田中誠士)