トルコの憲法改正の是非を問う国民投票が16日に実施され、即日開票された。アナトリア通信によると、16日午後9時50分(日本時間17日午前3時50分)現在、開票率98・95%で、賛成票51・34%、反対票48・66%。賛成が反対を上回った。
改憲を推進してきた与党・公正発展党(AKP)のユルドゥルム首相は、反対が賛成を上回ることはないと判断し、16日夜、勝利宣言をした。一方、改憲に反対してきた野党側は「投票に不正があった」として票の数え直しを求めており、今後の混乱も予想される。
ユルドゥルム氏は16日午後9時40分から首都アンカラのAKP本部前で勝利演説をし、「人々の選択に従って、未来をつくっていく」と集まった聴衆に呼びかけた。
開票結果を地域別に見ると、保守層が多い黒海沿岸や内陸部で賛成が多く、世俗派の多いエーゲ海沿岸部や少数民族クルド人が多い南東部で反対が多い傾向が出ている。
賛成派の過半数獲得が最終確定すれば、憲法改正が実現することになり、これまでの議院内閣制が廃止され、大統領が行政の長として強い権限を持つ「実権型大統領制」へ移行することになる。
改憲案は、AKPが作成。エル…