日米経済対話に臨む日米の立場
麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領をトップとする日米経済対話の初会合は、二国間の貿易交渉を求める米側の圧力を日本側がどうかわしていくかが焦点だ。一方、ペンス氏と安倍晋三首相との会談では、緊迫する北朝鮮情勢について意見交換し、日米の連携を確認する。
経済対話は18日午後、閣僚では麻生氏とペンス氏のみが参加し、終了後に共同記者会見を開く。財政・金融政策などの経済政策、インフラ投資やエネルギー分野などの経済協力、貿易・投資ルール、の三つの柱に沿って議論する。
最大の焦点の貿易問題では、事前協議で米側が対日貿易赤字の削減に向けて、二国間の貿易交渉を主要議題にすえる構えを見せる。日本側はこれに応じず、アジアの貿易や投資のルールづくりの議論に持ち込む考えだ。もともと日本側が経済対話を提案したのも、日米で利害が一致するインフラなどの経済協力を幅広く話し合うことで、二国間交渉に前のめりな米側の圧力をかわすねらいがあった。
米側で通商関係の閣僚や高官の就任が遅れていることもあり、日本側は「今回はキックオフにとどまる」(政府関係者)とみる。
ただ、気がかりなのは、通商政…