米カリフォルニア州の連邦地裁は25日、不法移民に寛大な措置をとるため「サンクチュアリ(聖域)都市」と呼ばれる自治体への補助金停止を決めたトランプ政権の大統領令の効力を一時的に差し止めるよう命じる仮処分を決めた。トランプ政権は中東アフリカ6カ国の国民の入国を禁じる大統領令も差し止められており、主要な施策が再び司法の待ったを受けた形だ。
NYなど3州の司法長官も反旗 入国禁止の無効求め提訴
トランプ氏が就任直後に出した1月の大統領令は、一部の自治体が不法移民を強制送還から守り「米国民と我が国に計り知れないダメージをもたらしてきた」とし、移民取り締まり当局に協力しなければ補助金を打ち切るとした。そのため対象になる可能性がある自治体では予算編成が混乱。サンフランシスコ市や同州サンタクララ郡が反発し、訴訟を起こしていた。
地裁は、差し止めの仮処分がないと「回復不能な損害」を自治体が被ることになるとの原告の主張を認めた。効果は全米に及ぶことになる。例えば、サンタクララ郡では予算全体の35%にあたる、年間17億ドルの連邦予算を受け取っていて、大統領令で予算編成が難航していたという。
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