トランプ米大統領は27日、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮について「米国は外交的に解決したいが、非常に困難だ」と述べたうえで、「最終的に北朝鮮との大規模な紛争になる可能性がある」と、ロイター通信のインタビューで語った。北朝鮮を強く牽制(けんせい)すると同時に、中国側に北朝鮮への圧力を強めるよう促す狙いがあるとみられる。
ロイター通信によると、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長について「私は彼を信用していない。彼が理性的かどうか、どちらとも言えない」と述べた。
一方で、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が北朝鮮に経済・外交的な圧力をかけていることに関し、「習主席は一生懸命努力していると信じている。彼は混乱や破滅を見たくないはずだ」と強調。中国のさらなる北朝鮮への圧力に期待感を示した。
また、米軍の高高度迎撃システム「THAAD(サード)」の在韓米軍への配備に関し、「韓国側が支払うのが適切だと伝えている。10億ドル(約1112億円)のシステムだ」と費用を韓国側が支払うべきだとの考えを強調。韓国との自由貿易協定の再交渉や打ち切りも示唆しており、韓国側の反発を招く可能性がある。(ワシントン=佐藤武嗣)