子どもの貧困対策として、大阪府が今夏から困窮家庭を早期に支援するモデル事業を同府門真市で始める。府の調査では、支援が必要な家庭の把握が難しく、公的支援が行き渡っていない実態がわかった。モデル事業では、中学校区ごとに元教員らの「応援チーム」を立ち上げ、学校や福祉団体と連携し、支援が必要な子どもを漏らさず支える仕組みづくりを目指す。
特集:子どもと貧困
府が門真市に委託して始めるモデル事業(予算額1235万円)では、元教員らでつくる「子どもの未来応援チーム」を設置する。市内に六つある中学校区をそれぞれ1~2人が担当。住民や学校、福祉団体との連絡役となり、寄せられた情報をもとに家庭を訪問して相談に乗ったり、支援制度を紹介したりする。
また、応援チームが中心となり、中学校区ごとに学識経験者や社会福祉協議会、小中学校の担当者らの関係者会議を毎月開くことも計画。地域のボランティアや子ども食堂などの支援団体とも連携し、定期的な研修を通じて困窮家庭を地域で支えたいという。
府などが昨年、4万世帯以上か…