26日、韓国・慶尚北道星州郡に配備された高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)(韓国・大邱の毎日新聞提供)
韓国国防省は2日、在韓米軍が配備を進める高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)の稼働を確認した。米韓は反対論を押し切って計画の前倒しを重ね、韓国大統領選前に暫定的な配備を完了した。だが、トランプ大統領が韓国に新たな費用負担を要求。不安を抱えた形の稼働になった。
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同省などによれば、在韓米軍は発射台2基などの装備を韓国南東部・慶尚北道星州(キョンサンプクトソンジュ)郡の用地に搬入。北朝鮮のミサイルに対する迎撃が可能になった。最終的に発射台6基、迎撃用のミサイル48発などを配備する。
米韓関係筋によれば、韓国への配備のきっかけは2014年3月。北朝鮮は同月、中距離弾道ミサイル・ノドン(射程1300キロ)を高く打ち上げ、距離を縮める試射を行った。韓国内が標的になるが、落下速度が速く、地対空誘導弾パトリオットで迎撃できないため、在韓米軍が同年6月、より高高度の40~150キロで迎撃できるTHAADを米国防総省に要求した。
韓国側は当初、米軍基地がある…