イラン北東部のゴレスタン州の炭鉱で3日に起きた爆発事故で、地元当局者は坑内から計21人の遺体が見つかったと明らかにした。地元メディアが報じた。負傷者は80人に上るとの情報もある。
イラン炭鉱で爆発、2人死亡 26人取り残される
地元メディアによると、遺体は、坑内に閉じ込められた同僚を救出に向かった炭鉱労働者らの可能性があるという。坑内にはガスが立ちこめており、救出活動は難航している。取り残された炭鉱労働者がまだ多数いるとみられ、死傷者はさらに増える恐れもある。
イラン国営通信などによると、爆発は3日午後0時45分ごろ発生。当時坑内では約500人が働いていた。地元メディアによると、炭鉱労働者が貨物車を動かそうとした際に発生した火花が、たまっていたメタンガスに引火した可能性があるという。
AP通信によると、イランでは2013年にも11人が死亡する炭鉱事故が発生。作業時の安全基準を確立し、非常時の救出態勢を整備すべきだと指摘されていたという。そのため今回の爆発事故は、19日に予定される大統領選で、再選を目指す現職のロハニ大統領への打撃となる可能性もある。(テヘラン=杉崎慎弥)