ビデオメッセージでマクロン候補への支持を表明したオバマ前米大統領=AP
米国のオバマ前大統領が4日、フランス大統領選の決選投票にのぞむマクロン前経済相への支持を明言した。「人々の恐怖心ではなく希望に訴えかけている」とも強調した。対立候補、右翼・国民戦線(FN)のルペン氏は批判している。
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マクロン陣営が、オバマ氏のビデオメッセージをツイッターで公開した。オバマ氏は、社会の多様性を重視する立場をとるマクロン氏を「リベラルな価値観のためにたたかっている」と評価。両氏は仏大統領選の第1回投票の前にも電話会談するなど、良好な関係にあり、マクロン氏は「とてもうれしい」とした。
これに対してFNのフィリポ副党首は、オバマ氏が米大統領選でクリントン候補を、また、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票では残留を支持し、いずれも敗れたと指摘。「二度あることは三度ある」と語り、オバマ氏の支持がマクロン氏の敗退を招くのでは、と皮肉った。(パリ=青田秀樹)