批判の対象となっているイシンバエワ氏=AP ドーピングの内部告発者に対し、圧力をかける――。4月の国際陸上競技連盟理事会に提出された報告書で、ロシアのドーピング問題が改善されていない現状が明らかになった。陸上大国ロシアの国際舞台復帰の道はまだ長そうだ。 国際陸連でロシアの改革をチェックする作業部会のルネ・アンデルセン氏が、2月の理事会以降の2カ月間の進展をまとめた。 報告書によると、ドーピング違反で資格停止になっているコーチが引き続き、ロシア国内で教えていることを陸上男子中距離のアンドレイ・ドミトリエフが1月、独公共放送ARDに告発した。これに対し、ロシア陸連はドミトリエフを支えるとしながら、ムトコ副首相やロシア陸連幹部はドミトリエフを公の場で批判し、メディアを通じて「裏切り者」と断罪した。 また、ドーピング問題を調査する担当者は「ARDや世界反ドーピング機関(WADA)からいくらもらったんだ」「密告者の気分はどんな感じか」などと犯罪者のようにドミトリエフを扱ったという。 さらに告発直後の1月下旬、ドミトリエフはロシア陸連などが運営する二つの所属先から解雇された。情報省職員や警察に取り囲まれ、パスポートを取り上げられそうになったこともあったという。結局、ドミトリエフは3月にロシア国外に逃げざるを得なかったと報告書は指摘している。 この問題以外にも、抜き打ち検査を逃れるために選手が外部から立ち入れない都市にいたり、検査態勢が不十分のままだったりなど、課題は解決されないままだという。 アンデルセン氏は、ロシア反ドーピング機関をチェックする監視部門のトップとなった陸上女子棒高跳び世界記録保持者のエレーナ・イシンバエワ氏についても内部告発者を支える姿勢が見えないなど、ロシアのドーピング文化を解消するのは難しいと指摘。「ほとんど改革は進んでいないし、すぐに解決できるとは思えない」と批判した。 資格停止中のロシア陸連の処分解除は早くても11月以降にずれ込む見込みで、ロシア選手が自国代表として8月の世界選手権に出場することは絶望的になっている。一方、国際陸連は2015年世界選手権男子110メートル障害で優勝したセルゲイ・シュベンコフや、同じく女子走り高跳び優勝のマリア・クチナら計12選手については、ロシアの代表ではなく、個人資格の選手として出場することは認めている。(河野正樹) |
告発者を解雇、恫喝… 進まぬロシアのドーピング排除
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
中国とWHOの新型コロナ起源解明合同調査について外交部がブリーフィング
中国、初めてオーストリアの2番目の輸入相手国に
シャチから逃げるペンギンが観光ボートに飛び乗るハプニング動画が話題に
青空の安全を守る美しくも力強い「ムーラン」たち
クロエ・ジャオ監督の「ノマドランド」がゴールデングローブ賞で「作品賞」と「
習近平国家主席がコロンビア大統領と電話会談
WHO専門家が西側メディアの歪曲報道を批判
ユナイテッド航空ボーイング777型機がエンジン爆発事故 中国に同型機なし
「クラウドショッピング」が新たな年越しトレンドに 微信の「原年人」報告
ロシア勢は「ROC」の旗で東京五輪と北京冬季五輪に参加へ
年の差61歳「カップル」のウェディングフォトの背後には感動のエピソード
「メディアの自由」をフェイクニュースの隠れ蓑にすべきではない
豪州の政治屋が「対中不安症」に陥る理由
中国西部エリアの都市が高速鉄道で結ばれ、都市間通勤も「日常」に
世界計算力指数ランキング、米国が首位も中国との差が縮む
海南離島免税ショッピング 郵送での受け取りが可能に
ドローン低空リモートセンシング、作物情報を効率的に収集
松遼盆地陸上シェールオイル・ガス調査に重要な進展
98か国・地域の新型コロナ対応ランキングに中国は入らず 外交部「事実に基づく評
南水北調中央ルート、浮遊藻類AI識別の研究に進展
スマート水文ポール「大禹針」、遊泳スマート識別・警告などを実現
「春運」に備え、素養を高めるトレーニングに励む重慶の高速鉄道乗務員
北京市順義区が封鎖式管理へ 北京周辺エリアの住民にテレワーク呼びかけ
北京、宇宙・地上・空中一体型の大気汚染モニタリング体制を構築
ストッキング色調整師に死装束モデル……2020年の新スキマ職業