首位通過が決まり、喜ぶ川崎の選手たち=長島一浩撮影
サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は9日、1次リーグ最終戦が各地であり、G組の川崎はホームでイースタンSC(香港)に4―0で圧勝し、1位で3年ぶりの決勝トーナメント(T)進出を決めた。勝ち点で並んだ広州恒大(中国)を直接対決のアウェー得点数で上回った。日本勢は、すでに鹿島と浦和が決勝T進出を決めている。H組のガ大阪は敵地で済州(韓国)に0―2で零封負けを喫して最下位に終わり、2年連続で1次リーグ敗退が決まった。
■「みんなが一丸」川崎が快勝
我慢が呼び込んだ、川崎の勝利だった。
FW1人を残して守りを固める相手に対し、強弱のついたパスとドリブルで仕掛け続け、マークがずれる瞬間を待った。阿部は言っていた。「いいプレーをすれば、川崎の攻撃は止められない」。前半28分、左サイドを突破した車屋からのクロスをハイネルが頭で合わせて先制。ゴールラッシュの呼び水となった。
主力にケガ人が相次ぐなかで、1次リーグは開幕戦から4試合連続で引き分け。1人少なくなった試合や、敗戦濃厚な試合で終了間際に追いつくなど逆境を切り抜け、勝ち点を拾い続けてきた。「あれがあったから1次リーグ突破の可能性が残った」と鬼木監督。
「みんなが一丸となれる、いい勝ち方だった」と中村。試合終了の笛を聞くと、ベンチメンバーも一緒に輪となり、喜びを分かち合った。(清水寿之)
●陳婉婷監督(イ) ACLでチームを指揮した初の女性監督。「選手たちはやるべきことをやってくれた。一人ひとりのハードワークに満足している」